【 リフォーム 庭 民間 】
真言宗瑞雲山法慶寺様では煎茶道の教室が開かれており、生徒さん方が日々お稽古に励んでいらっしゃいます。
流派は黄檗皎上月流(おうばくこうげつりゅう:三重県津市)となります。
この度、茶庭=露地をつくりたいとのご依頼をいただきました。
作庭場所となるお庭には本お寺でご指導なさっている先生の先生=大先生がお造りになられた蹲踞や石組、植栽、飛び石がございました。
お寺様から大先生が手をかけられた景色を大切にしたいとのお気持ちをお伺いし、
その形をできるだけ変えないよう計画の段階でお寺様を通じて大先生にも図面をご覧いただき、ご指導をいただきながら内容を詰めて参りました。
お茶室と本堂との間には茶庭の他に皆様が集える広場と本堂につづくエレベーターや屋根付きの待合、お手洗いなどの施設がございます。
露地の役割は、身と心を清めてお茶室に向かう気持ちを整えていただくこととし、そのような空間づくりのために高さ1.8mの竹垣を外周に設けました。
竹垣の種類は大津垣です。ご住職がお選びになってくださいました。周囲の景観に馴染むようにゴマ竹を使用しています。
形式は二十露地として、新たに中門と腰掛を設けました。
既存の蹲踞と石組は形を変えないまま茶室の正面に移動し、しだれ梅以外の植栽も位置を変えないまま移植しました。
敷地内にある景石や植栽、飛び石を主に用い、足運びに足らない部分や景色のために多少の植栽と飛び石を加えました。
露地入口の風景。 入り口にしだれ梅を移植しました。 高い竹垣が大津垣、しだれ梅の右側にある低い竹垣が金閣寺垣になります。 |
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腰掛の風景。 主客石に大先生の飛び石を使わせていただきました。 美しい讃岐円座がお客様を迎えてくださいます。 |
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蹲踞の風景。 もともとの蹲踞の組み合わせをそのままに場所を移動しました。 松を移植し景石をいくつか添えました。 |
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中門の風景。 枝折戸、四ツ目垣も周囲の垣と揃えゴマ竹にしています。 |
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外露地の松。 シダレウメの向いには低く横に伸びる松を移植しました。 腰掛にお座りになるお客様に龍のように力強く伸びる松の姿をご覧頂きたいと思い配しました。
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【イメージパース】
【施工前】